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かん水で、ナガノパープルを裂果から守りたい

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かん水で、ナガノパープルを裂果から守りたい

8〜9月頃に旬を迎える、
長野県オリジナル品種、大粒で紫色が特徴のナガノパープル。
現在栽培している果樹園では、美味しいナガノパープルを作るべく、
多くの人々が一所懸命に働いている。

……だが、ナガノパープルには少し弱点がある。
それは、「実が割れやすい」ということ。(裂果と言われる)
裂果が起こると、表面がパカッと割れ、茶色い三日月型の傷ができ、
見た目と美しさが大きく損なわれてしまう。

裂果の原因は? 防ぐためには何をすればいいのか?
農家の人々の努力、今回はそれに迫ろう。

「かん水」で、裂果を防ぐ

大粒ぶどうの見た目を損なう「裂果」。
なぜ起こってしまうのか長年研究されてきたが、近年では
「実が大きくなる時期の、土中や大気中の、突然の水分量の変化が原因ではないか?」
と言われている。

人間でもそうだが、環境が変わるとストレスを受けるのは植物でも同じ。
この発生したストレスに影響され、実がパカッと割れてしまうのだと考えられている。

裂果を防ぐため、ナガノパープルの生みの親でもある「長野県農業関係試験場」は、ある実験を行った。
それは、「かん水」を行うことで、「突然の水分量の変化を抑える」という試みである。

ここで少し、かん水についてご説明しよう。
「かん水」と書くと、中華麺の製造に使われる物を思い浮かべる方もいるだろうが、
漢字で書くと「灌水」。つまり、農作物に撒かれる水を指す。
人類が農業に携わってから、ずっと行われてきたことだ。
近年では、地面に這わせた・天井から吊り下げたパイプやチューブから水を撒いている。
目的としては、水分の補給であったり、気温の調整であったりする。

さて、話を戻そう。

ナガノパープルの裂果を防ぐため、3年に渡り実験が行われた。
木々に少量、または多量のかん水をし、裂果の具合を見るというものである。
結果、「少量のかん水が裂果防止に効果的」ということが分かった。

この研究と、長年の栽培成果を参考に、
「長野県園芸作物生産振興協議会うまいくだもの推進部会」は、
「ナガノパープル栽培マニュアル」や「優良栽培事例集」を作成。
誰でも読めるように公開し、ナガノパープルの品質向上に努めている。

沢山あるぞ、ナガノパープルを守る取り組み

美味しさがぎゅっと大きな粒に詰まっている、ナガノパープル。
その美味しさを保つために、さらなる人気を集めるために、様々な方法が取られている。

かん水後の水分保持に繋がる、稲ワラによる地面の覆い。(マルチと呼ばれる)
果樹を動物からの食害より守る、ネットや電気柵の試み。
長期保存に向けた、保水キャップを利用したぶどうへの新しいアプローチ。
などだ。

研究や取り組みは、日々進んでいる。
これからの私達の生活を、きっと明るくしてくれることだろう。

農業従事者の、絶え間ない努力が実を結ぶ

どれほど素晴らしいものでも、「弱点」というものがある。
ナガノパープルの場合それは、「実割れしやすい」というものだった。
この弱点を克服し、美味しい果実を収穫するべく、
今日も農業従事者の方は、絶え間ない努力を続けている。

私達「Hoshina Farm」も、栽培する一農家として、
これからも美味しいナガノパープルを作るべく、頑張っていきたい。

いよいよ、今年度の収穫が迫ってまいりました。
昨年度、多くのお客様からご注文をたわまり、嬉しい悲鳴を上げていた私達ですが、
今年も皆さんに新鮮なシャインマスカット、ナガノパープルをお届けすべく、
現在準備を進めているところです。
東京、北海道、沖縄や離島などにも、発送対応できます。

様々な事柄についても、出荷が近づきましたら、ここでお伝えできれば幸いです。

いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。
これからもどうか、よろしくお願いします。

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