生鮮食品としては全国初。ナガノパープルが機能性表示食品として登録されました。
目次
ナガノパープルが機能性表示食品として登録されました
2019年10月に、JA全農長野が「機能性表示食品」として「ナガノパープル」を
消費者庁に届け出し、正式に受理されたというニュースはご存知だろうか?
このナガノパープルは「毎日グレープ」という名称で、2020年夏頃から販売されることとなった。
今回の申請はJA全農長野と「長野県」、「信州大学」が互いに協力しあって実現した。
ちなみに、消費者庁によると「機能性表示食品」とは、
消費者庁長官に食品の安全性・機能性を科学的根拠に基づいて届け出ると、
その食品の機能性(食べることで得られるであろう効能)を表示できるというものである。
ナガノパープルに含まれている、体に嬉しい成分について紹介していきたい。
GABA(ギャバ)
「毎日グレープ」で特にアピールされた成分が、「GABA(ギャバ)」である。
今回の申請に当たって、県内で生産されたナガノパープルを無作為に30〜40個選んで成分を分析したところ、
どのナガノパープルもGABAを含んでいることが明らかになった。
GABAは「アミノ酸」の一種であり、脳や脊髄に作用し精神を安定させる、抑制性の神経物質である。
「血圧を下げるはたらき」や、緊張状態を和らげて「ストレスを緩和」し、「睡眠の質を整えるはたらき」が期待されている。
信州大学の研究データ解析の結果からも、GABAを含む食品の摂取が「血圧を下げる」ということがわかっている。
なぜGABAを摂取すると血圧が下がるのか、そのメカニズムは
まだ研究途中で詳しいことははっきりとわかっていないが、主な説を合わせて2つ解説していこう。
1つ目の説は、「GABAが交感神経を抑制する」という説である。
神経伝達物質である「ノルアドレナリン」には血管を収縮させるはたらきがあり、
ノルアドレナリンが分泌されると血圧が上昇することになる。
GABAには「交感神経を抑制するはたらき」があるので、GABAを摂取すると
ノルアドレナリンも抑制され、血管が緩ん「で血圧が下がる」というわけである。
2つ目は、「利尿作用を促す」という説だ。
塩分を摂りすぎると、体に水分が貯め込まれて、送り出される血液が増える。
そうすると、多くなった血液を押し出す力が強くなるので、「血圧が上がってしまう」。
GABAには「腎臓のはたらきを活発化させる効果」もあるので、
血中の塩分を濾過して体外に排出し、「血圧を下げるはたらき」が期待できるのである。
ポリフェノールの一種「レスベラトロール」
ナガノパープルの皮には、レスベラトロールとアントシアニンが豊富に含まれている。
レスベラトロールとは、「ぶどうの皮にのみ含まれる成分」で、
強い抗酸化作用や抗炎症作用があるといわれており、「アンチエイジング効果」が期待されている成分である。
主な効用としては、皮膚のしわやたるみ、肌荒れを防ぐ、肌の潤いや弾力を保つといったことが挙げられる。
ところで、皆様は「フレンチ・パラドックス」という言葉をご存知だろうか。
フレンチ・パラドックスとは、脂肪が多く高カロリーな食生活をしている傾向にあるフランスの人々は、
なぜか生活習慣病を発症するケースが少ないという現象を指す言葉である。
フランスの人々は食事の際に赤ワインを飲んでいることから、
赤ワインの原料であるぶどうに含まれるレスベラトロールを日常的に摂取しているから、
生活習慣病を発症することが少ないのではないかといわれているのだ。
レスベラトロールは、「糖尿病や動脈硬化を予防するはたらきが注目されている成分」である。
余談だが、ナガノパープルは、一房で赤ワイン一本分に相当する量のレスベラトロールが摂取できるといわれている。
アントシアニンについては、
以前のHoshina Farmのブログ記事で詳しく紹介しているので、ご一読いただければ幸いである。
Hoshina Farm ブログ 「ナガノパープルとアントシアニン」
まとめ
皆様も、ナガノパープルを召し上がって、
美味しく、楽しくからだをいたわってみてはいかがでしょうか?
私たち「Hoshina Farm」では、ナガノパープルなど各種ぶどうを栽培しております。
昨年度は東京都をはじめとした首都圏を中心に、全国各地のお客様に
ナガノパープルやシャインマスカットをお届けし、嬉しいお言葉をいただくことができました。
今年度も、皆様にぶどうという形の「喜び」をお送りできれば幸いです。