BLOG ブログ

ブログ

ぶどうと一緒に栽培するといいことあるかも? コンパニオンプランツについて

目次

ぶどうと一緒に栽培するといいことあるかも? コンパニオンプランツについて

ぶどう鉢植え

家庭菜園に興味を持って始めた方の中には、
「作物に害虫がついてしまって困っている。なるべく農薬は使いたくないんだけど」
「ぶどうを育ててみたけれど、なかなか実ができないなぁ」
「どうしてうちの作物は成長しないんだ?」
などとお悩みの方もいらっしゃるのではないだろうか?

その悩みは、植物の力を使って解決できるかもしれないのだ。
今回は、近年話題にのぼるようになったコンパニオンプランツについて、
シャインマスカットやナガノパープルといった「ぶどう」と相性のいい植物を中心に紹介していく。

「コンパニオンプランツ」とは?

コンパニオンプランツとは、「共存作物」のこと。2種類以上の植物を近くに植えておくと、
お互いまたはどちらか一方に、生育が良くなったり病気や害虫を退けたりできるといったメリットが生じるのだ。
なぜこのようなメリットが生じるのか、
伝統農法研究所主宰・農学博士の、「木嶋利男」博士の提唱した説に基づいて、主な理由をあわせて2つ紹介しよう。
1つ目は、アレロパシー(他感作用)。
アレロパシーとは、植物が自ら一族を繁栄させ子孫を残すために、
他の植物や昆虫の活動を促進・抑制する成分を出していることを指す。
私たちは、相性のいい植物同士を植えることで、この成分を有効活用しているというわけだ。

2つ目は、バンカープランツ(天敵温存植物)。
バンカープランツとは、要するに囮の役割をする植物のこと。
本命の作物につくはずだった害虫を自分におびき寄せ、自分に住み着いている天敵に食べてもらうのだ。
このはたらきによって、作物につく害虫を減らすことができるといわれている。
余談ではあるが、コンパニオンプランツを植えるときは、所属している「科」が同じでなく、
なるべく縁の遠い植物同士で植えると良いとされている。
例えば、同じナス科であるじゃがいもとトマトやナスなどを一緒に植えておくと、
互いに栄養を奪い合い、生育を妨げ合うという報告がある。

ぶどうにいいといわれている植物3選

では、シャインマスカットなどのぶどうにはどんな植物が適しているのだろうか。

まだ詳しいことは研究途中のためはっきりとはわかっていないが、
以下の植物がコンパニオンプランツに向いているとされている。

①ヒソップ

ヒソップ

ヒソップとは、シソ科の植物である。ラベンダーによく似た、小さな青紫色の花を咲かせる。
原産地は、ぶどうと同じ地中海地域である。ヨーロッパでは古くから料理に苦味を加える目的で使用されたほか、
寄生虫を駆除し口内の疾患を治す薬としても使われていた。

現在では、食材の臭み消しや香り付けに使用されたり、リキュールに加工されたりしている。
ぶどうと一緒に栽培すると、ぶどうの収穫量を増やす効果が期待される。
ぶどうは風が吹くだけで受粉することができるのだが、ヒソップはアブや蜂といった受粉を助ける昆虫をおびき寄せる。
その結果風で受粉するよりも、受粉を効率よく行なうことができ、できる実の数も増えるというわけである。

②オオバコ

オオバコは、道端にもよく生えている雑草の一種である。
大きな葉を地面に放射状に伸ばし、土筆のような形をした花穂を伸ばす。
こちらもシソ目に分類される植物だ。

食用にもなり、最近は水を吸うとゲル状になる食物繊維が「サイリウム」という名称で販売されるようになった。
カロリーが低く満腹感を感じやすいため、ダイエットをしている方から人気を集めている。
薬効もあるとされていて、わが国では咳止め、下痢止め、利尿の薬として用いられてきた。
ぶどうと一緒に植えておくと、オオバコの根にいる菌類が作用し、
「紋羽病」などの土壌の病害を抑えてくれるといわれている。
紋羽病とは、糸状菌(カビ)が果樹の根を腐らせてしまう病気のことだ。

③ゼラニウム

ゼラニウム

ゼラニウムは、フウロソウ科テンジクアオイ属に属するハーブの一種である。
小さい蕗の葉のような円形で厚みのある葉を持ち、スミレやパンジーに似た形の花を咲かせる。
虫よけのためによく庭先に植えられているほか、
エディブルフラワーとしてハーブティーやクッキーに加工されることもある。
ぶどうと一緒に栽培すると、ヨコバイ類などの害虫を遠ざける効果が期待できる。
ちなみに、花の色は赤やピンク、白など色は様々だが、白いゼラニウムには特に害虫を防ぐ効果があるといわれている。

まとめ

作物の栽培でお困りの場合は、今育てている作物と相性のいい植物を一緒に植えてみるのはいかがだろうか。
注意したいこととしては、長年続けないと効果がはっきりとは現れないことが挙げられる。
試行錯誤しながら、少しづつ続けていくことが大切であるといえるだろう。

私たち「Hoshina Farm」は、
自然に囲まれた長野県長野市で、シャインマスカットをはじめとした各種ぶどうを栽培しております。
今年も、東京都を中心とした首都圏や、北は北海道、南は沖縄まで、
全国のお客様においしいシャインマスカットをお届けできるように、準備をすすめております。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

SHARE

ブログ一覧