ぶどうの大きさ、粒比べ!
目次
こんなに種類があるなんて! ぶどうの世界
赤や白のワイン用の品種や、小粒が集まったかわいいデラウェアに、
大粒が魅力的なシャインマスカット。
ぶどうと一口に言っても、様々な種類がある。
人類とぶどうの付き合いは長く、古代エジプトの壁画にもぶどうの栽培や
ワイン製造の過程が描かれているほどだ。
現在、ぶどうの品種は世界に一万種以上あると言われており、
世界の多くではワイン用の品種が育てられている。
そのまま食べる、いわゆる「生食」用のぶどうを育てている国はまだ数少ない。
日本ではおよそ50〜100の品種が育てられ、その9割が生食を目的とした品種。
「ナイアガラ」や「デラウェア」といった、アメリカ生まれの品種や、
「ピオーネ」や「ロザリオビアンコ」といった、品種改良によって生まれた
日本産の品種がある。
今回はそんなぶどうの歴史についても少し触れながら、かつて人気を集め、
今でも出荷数の多いデラウェアと、
近年注目を集め出荷数も増えてきているシャインマスカットの
粒の大きさについて比較していこう。
おなじみのデラウェア
アメジストのような深い紫色で、小さな粒がぎゅっと集まった姿を
している「デラウェア」。
アメリカ、オハイオ州デラウェアで発見されたこの品種は、
自然に交雑して生まれた品種だとされている。
その後1855年に「デラウェア」と名付けられ、1872年、日本に輸入された。
デラウェアは、日本の気候にも適応して人気を博し、
1989年頃では日本で栽培されるぶどうの約40%を占めていた。
これを読んでいる皆様の中にも、子ども時代にデラウェアを食べたことが
あるという方は多いのではないだろうか。
強い甘味と酸味を持つこのぶどう。
ジベレリン処理によって、近年は種無しぶどうとして出荷されている。
期待の新星、シャインマスカット
ペリドットのような澄んだ緑色で、大粒がぎっしりと集まった姿をしている
「シャインマスカット」。こちらは、2006年に品種登録されたぶどうだ。
日本に独自のぶどうの品種が多い理由は、ヨーロッパ産のぶどうが
日本という土地に根付きにくかったことと関係している。
18年の歳月をかけ開発されたこの品種は、日本という雨の多い土地でも
すくすく育ち、実をつけられるように生み出されたものだ。
こちらもジベレリン処理によって、種無し、大粒になるように栽培されている。
渋みが無く、酸味も少ないこの品種は甘みが非常に強く、
その糖度は平均して18度と、スイカやいちご以上。
長期の輸送や保存にも耐えるため、近年作付け面積を急速に増やしている。
2006年では、日本全体のぶどうの約9%を占め、まだまだ増えていくと見込まれている。
現在はこのシャインマスカットを元にして、さらなる品種改良が行われている。
そんなぶどう達の粒の大きさ比べ!
両品種の歴史と特徴について触れたところで、その粒の大きさを比べてみよう。
デラウェアは平均して、一粒約1g。
シャインマスカットは、一粒10~15g。
こう書くと、いかにシャインマスカットの粒が大きいか一目瞭然だ。
デラウェアとシャインマスカット、どちらもジベレリン処理を施されているが、
味わいも食感も全く違う。
どんな大きさの粒でも一粒一粒、しっかりと味わって食べるのが最適だ。
種類も様々、良さも様々
デラウェアとシャインマスカット。粒の大きさも違えば味も違う両者は、
これからもそれぞれに愛されながら、栽培されていくだろう。
私達の「Hoshina Farm」では、
大粒ぶどうであるシャインマスカット、クイーンルージュ、
そして信州で生まれた新品種であるナガノパープルを育てています。
どれも、日本という土地に適応するために生み出された品種で、それぞれ全く違う味わいがあります。
去年の収穫時には注文が殺到し、東京都をはじめとした全国各地にお届けいたしました。
今年も、秋の豊作を目指して農作業に取り組んでいます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。